公開された画像は「宇宙ごみ」を回収するための技術の確立を目指している、東京のベンチャー企業「アストロスケール」などが、ことし2月に打ち上げた衛星が撮影したもので、およそ50メートルの距離からH2Aロケットの2段目の機体が捉えられていて、ノズルなども確認できます。

このロケットは、2009年に打ち上げられたもので、役目を終えたあとも高度600キロを周回し続けていますが、GPSなどの位置情報を発信していないため、地上からの観測データなどをもとに、衛星が徐々に接近し、7月15日から16日にかけて、機体から50メートルの距離を周回しながら撮影することに成功したということです。

JAXA=宇宙航空研究開発機構によりますと、宇宙空間を漂うロケットの機体や衛星などの『宇宙ごみ』は、1mm以上の部品を含めると、1億個以上にのぼると推定されていて、人工衛星などが衝突すれば大事故につながるおそれがあり課題となっています。

「アストロスケール」は今回、撮影に成功したH2Aロケットの一部に、さらに数メートル近くまで接近を試みることにしていて、将来的には、こうした「宇宙ごみ」を回収して取り除く衛星を開発し、ビジネスを展開したいとしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。