英競争・市場庁(CMA)は30日、米グーグル親会社のアルファベットが生成AI(人工知能)新興の米アンソロピックと結んだ提携について調査を始めたと発表した。まずは利害関係者などから意見を集め、企業結合の審査対象にあたるかを精査する。
アンソロピックは米オープンAI元幹部のダリオ・アモデイ氏らが独立して2021年に立ち上げた。生成AIの基盤となる大規模言語モデルの開発を手がける。23年5月にはグーグルなどから総額4億5000万ドル(当時の為替レートで約620億円)を調達したと発表し、同年10月には同社から最大20億ドルの追加出資を受けることで合意した。
CMAはアルファベットとアンソロピックの提携に関する意見を8月13日まで受け付ける。利害関係者らの声を踏まえて、英国内の競争環境に与える影響などを精査する。その後、本格的な調査に踏み切るかを判断する構えだ。
生成AI市場で存在感を高める米巨大テクノロジー企業に対しては、各国の規制当局が警戒を強めている。CMAは今年4月には米アマゾン・ドット・コムとアンソロピック、米マイクロソフトと仏新興のミストラルAIの提携などについても調査を始めた。
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