ジャパンディスプレイ(JDI)が9日発表した2024年4〜6月期の連結決算は、最終損益が65億円の赤字(前年同期は122億円の赤字)だった。車載向けなどのディスプレーの出荷が増えた。為替差益や工場の売却益を特別利益に計上した。赤字幅はほぼ半減したものの、液晶パネルの構造的な供給過剰によって最終赤字が続く。
売上高は前年同期比6%増の559億円、営業損益は70億円の赤字(同138億円の赤字)だった。車載向けディスプレーの新製品やスマートウオッチ向けの有機ELパネルの需要が増えた。
スコット・キャロン会長兼最高経営責任者(CEO)は同日の決算記者会見で「円安の恩恵を受けている。円高でも収益性を上げられるように他社ができないものをつくり単価を上げていく」と話した。
同社は赤字体質脱却のために固定費の削減を進めている。液晶パネルを生産していた東浦工場(愛知県東浦町)の譲渡益約17億円を特別利益に計上した。
25年3月期の通期予想は据え置いた。売上高は前期比7%減の2218億円、最終損益は266億円の赤字(前期は443億円の赤字)を見込む。11年連続で最終赤字となる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。