ガルシア・マルケスの「百年の孤独」は、46の言語に翻訳された世界的なベストセラーで、日本でも1972年に単行本が出版されましたが、作家の没後10年となることし、初めて文庫化されました。
これを受けて読書会の動きが各地で広がっていて、8月9日の夜に都内で開かれた有志の読書会には会社員など11人が集まりました。
作品は、架空の村を舞台に数世代にわたる一族の歴史が描かれる長編小説で、登場人物の名前や関係性が複雑なうえ、物語の展開も難解なことで知られます。
参加者は「人間の本来の欲望がよく描かれていて生々しかった」とか「主人公がいなくてセリフもほぼないのが特徴で、聖書のようでもあった」などと感想を寄せ、タイトルの「孤独」の意味や印象的な比喩表現について活発に意見を交わしていました。
出版社によりますと「百年の孤独」の文庫版は、ことし6月末の発売後、2か月足らずで29万部を発行するなど、半世紀以上前の翻訳小説としては異例のヒットとなっているということです。
参加した40代の女性は「初めてだったので覚悟して読みましたが、ファンタジーと現実の融合のようでおもしろかったです。肩ひじ張らずに少しずつ読めば楽しめる本だと思います」と話していました。
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