東北電力は3日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の再稼働に向け、原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷(そうか)」の作業を開始したと発表した。今後、必要な検査や試験を実施後、原子力規制委員会の確認を経て、11月ごろの再稼働を目指す。

 燃料装荷は再稼働に必要なステップの一つで、核燃料を束ねた集合体を原子炉に入れる作業。東北電は1週間程度かけて集合体560体を入れる。検査で原子炉圧力容器や原子炉格納容器のふたを閉じた際に漏れがないかなどを調べ、試験で原子炉を段階的に動かす。

 女川原発は2011年3月の東日本大震災で原子炉建屋の地下が浸水し、冷却水ポンプが故障するなどして停止中だ。東北電は約5700億円をかけて2号機の安全対策工事を5月に完了。燃料装荷の前提として、大規模な自然災害やテロ攻撃を想定した大規模損壊訓練、重大事故発生時のシーケンス訓練も8月に終えていた。(柳沼広幸)

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