日本人飛行士の月面着陸と月面探査車の提供に関する合意文書を手にした盛山文科相(右)とNASAのネルソン局長=10日、ワシントン(共同)

 【ワシントン共同】米主導の国際月探査「アルテミス計画」で日本人飛行士2人を月面着陸させる方針を日米首脳が確認したのを受け、盛山正仁文部科学相と米航空宇宙局(NASA)のネルソン局長が10日、ワシントンで記者会見した。盛山氏は「いよいよ月面探査での日米協力が具体的に動き始める。国際連携の下で取り組みをしっかり進める」と述べた。

 ネルソン氏は「もはや米国だけが月面を歩く時代ではない。日本と一緒に行くことを誇らしく思う。私たちは何十年も一緒に仕事をしてきた」と笑顔で応じた。

 日本は宇宙航空研究開発機構(JAXA)とトヨタなどが開発する月面探査車「ルナクルーザー」を提供する。行動範囲を飛躍的に拡大できるのが利点。宇宙服を着ずに乗ることができ、月面に滞在施設がない計画初期には貴重な居住空間となる点も評価された。

 アルテミス計画で初の月面着陸は2026年が目標で、米国人2人とみられている。日本人の着陸は早ければ28年の可能性もある。人選はJAXAが進める。

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