10日、米フロリダ州から打ち上げられるスペースXのロケット「ファルコン9」。先端に4人が乗った宇宙船を搭載している=AP

【ヒューストン=花房良祐】米起業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発会社スペースXは10日、米フロリダ州から米国の富豪ら4人の民間人を乗せた宇宙船「クルードラゴン」を打ち上げた。国の宇宙機関が関与しない民間だけによる初めての船外活動を実施する予定だ。

搭乗した米IT(情報技術)起業家ジャレッド・アイザックマン氏がスペースXに開発資金を提供した。金額は明らかにしていない。

計画名は「ポラリス・ドーン」で、搭乗する4人のうち2人が船外活動をする。スペースXの宇宙船から船外活動するのも初めてで、スペースXが開発した宇宙服を使用する。

月に到着した「アポロ計画」以降だと地球から最も遠い高度1400キロメートルを目指す。12〜13日の間に国際宇宙ステーション(ISS)の軌道より約300キロメートル高い高度約700キロメートルで船外活動をする。約40種類の実験を実施し、打ち上げから5日程度で帰還する。

船外活動はISSで保守・点検などのために実施されているが、米航空宇宙局(NASA)といった国家機関に所属する宇宙飛行士が作業している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。