【ワシントン共同】米国の実業家ら4人が10日、フロリダ州のケネディ宇宙センターからスペースXの宇宙船クルードラゴンで地球を周回する最長5日間の旅に出発した。民間人初の船外活動を実施するほか、有人宇宙船が月探査以外で到達する高度の記録更新も目指す。月や火星へ出かける時代を意識したデータ収集や技術実証が目的だ。
3回の宇宙旅行を予定する「ポラリス(北極星)計画」の初回で、費用は非公開。乗組員は、支払いシステム企業創業者のジャレド・アイザックマンさん(41)のほか、米空軍の元軍人とスペースXの技術者2人。アイザックマンさんは2021年、自動操縦のクルードラゴンで民間人だけでは初の地球周回旅行を成功させている。
出発後、高度約400キロにある国際宇宙ステーションの3倍以上に当たる高度1400キロに向かう。これまでの記録は1966年に米国の宇宙船ジェミニ11号が到達した約1370キロ。地球を囲むバンアレン帯という放射線量の高い領域を通過し、飛行中の人体に及ぼす影響を調べる。
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