電気自動車(EV)などに使われるパワー半導体といった半導体の製造に強みを発揮する

キヤノンは24日、半導体の製造に使う露光装置の新製品を同日から発売すると発表した。光を使ってウエハー上に回路を描くのに使う装置で、2021年発売の従来品からレンズの透過率を2割高めた。高い照度で露光ができるようになり、作業時間の短縮につながる。

製品名は「FPA-3030i6」で、電気自動車(EV)など向けのパワー半導体といった半導体の製造に使う。高い透過率が特徴のガラス材料で開発した新型レンズを搭載し、従来品と比べて光の透過率を2割向上させた。より短時間で露光ができるようになり、一時間当たりの基板の処理枚数は130枚と従来機種の123枚から増える。

装置を長時間使うと光の熱でレンズがゆがみやすいが、新型機はレンズの耐久性を高めて精度が下がりにくくした。シリコンウエハーのほか、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの化合物半導体のウエハーにも対応する。価格は非公表としている。

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