青森県むつ市の「リサイクル燃料備蓄センター」で近く始まる原発の使用済み核燃料の中間貯蔵について、日本原燃の増田尚宏社長は25日の定例会見で、「使用済み核燃料を取り扱う上での選択肢を増やしてくれたことで、重要な意味があると思う」と述べた。約12トン(69体)の使用済み核燃料が、搬出元の東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)から、26日にも運び込まれる見込み。

  • 使用済み核燃料、国内初の中間貯蔵施設搬入へ 青森に専用船が接岸

 青森県とむつ市、事業者が結んだ協定により、同施設での貯蔵期間は最長で50年間。貯蔵終了後は施設外へ搬出されると定められているが、国や県が搬出候補先とする六ケ所村の再処理工場は完成のメドが立っていない。このため、中間貯蔵施設での保管が永続的に続くとの懸念が出ている。

 再処理工場を運営する日本原燃は先月、完成目標を約2年半遅らせ、「2026年度中」に延期したばかり。増田社長は「我々が再処理工場を計画通りに動かしていれば、こういう風にはならなかった。今からでも、一日も早く竣工(しゅんこう)させる必要がある」と述べた。(渡部耕平)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。