新サービスについて発表するDeepLのクテロフスキーCEO(25日、東京都港区)

人工知能(AI)を用いた翻訳サービスを提供する独DeepL(ディープエル)は25日、法人向けに外国語の文章作成を支援するサービスを始めると発表した。グローバルに事業を展開する企業などの利用を見込む。

新サービスの名称は「DeepL Write Pro」。利用者が外国語で文章を執筆する際にAIが文法の誤りなどを訂正し、最適な言い回しや目的に合った文体を提案して完成度を高めるよう手助けする。

25日に東京都内で新サービスを発表したヤロスワフ・クテロフスキー最高経営責任者(CEO)は「ユーザーとAIのコラボレーションが重要だ」と述べた。利用者の意図に沿う文章が、AIの支援で作成しやすくなると強調した。

新サービスはビジネスでの活用を想定しており、海外とのメールのやりとりやビジネス文書の作成など様々な場面で効果を発揮するという。入力した情報の秘匿性などを守るため高いセキュリティー性能を持たせた。

DeepLはAIを使った精度の高い翻訳サービスを提供し、世界で利用を広げてきた。ビジネスの現場にも浸透し、企業の導入数は10万社以上にのぼる。翻訳に加えて文章作成も支援し、新たな市場を開拓する。

DeepLは日本でも多くの顧客を抱え、2023年に欧州以外では初となる拠点を日本に設けた。文章執筆の支援でもグローバルに事業を展開する企業を中心に多くの需要があるとみている。

新サービスは生成AIの基盤であるDeepL独自の大規模言語モデルの技術を活用した。まずは英語とドイツ語に対応し、他の言語にも広げる。

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