東京電力は30日、福島第1原発2号機での溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しで、採取装置のカメラの電源を入れた状態のままにしたり、入り切りを繰り返したりしても、映像が戻らなかったと明らかにした。今後は切った状態を維持し、10月3日に再び電源を入れて映像を確認する。回復しなければ、カメラを交換する方針。

 東電によると、電源を切った状態で高い放射線量下に置くと部品が帯電し、再び電源を入れた際に大量の電流が流れて回路が停止する可能性がある。東電は原子炉格納容器内に挿入した装置を9月25日に格納容器外の収納箱に戻し、放電させるために30日まで電源を入れた状態を保ったが、映像は回復しなかった。

 デブリ取り出しは8月22日に始める予定だったが、パイプの並び順を間違うミスで中断。9月10日の採取作業開始後、装置先端のカメラの映像が遠隔操作室のモニターに映らず、17日に再度中断した。

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