足利学校には平安時代以降の書物およそ1万7000冊余りが所蔵され、一部は国宝や国の重要文化財にも指定されています。

こうした書物を虫食いやカビから守るため、毎年湿度が下がるこの時期に「曝書(ばくしょ)」と呼ばれる虫干しの作業が行われています。

3日は時折雨が降る天気でしたが、市の重要文化財に指定されている中国の兵法書『七書』など53冊が書庫から風通しのよい部屋に運ばれて、畳の上に広げられました。

職員たちは、マスクや手袋をつけて書物を1ページずつ丁寧にめくり、風を通しながら湿気をとる作業を行いました。

また、本のとじ糸にほつれがないかや、新たな傷みがないかも確認していました。

虫干しの作業は来月上旬まで晴れて湿度が低い日を中心に行われる予定で、期間中は一般の人も見学できるということです。

史跡足利学校事務所の齋藤和行所長は「足利学校は貴重な書物を長く守り伝えてきましたが、曝書は書物を守る一つの方法です。このようにして守ってきたということを多くの皆さんに見てもらいたいです」と話していました。

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