ビデオメッセージで挨拶する石破首相(6日、京都市)

ノーベル賞受賞者ら国内外の有識者が人類共通の課題を議論する「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)」の第21回年次総会が6日、京都市で始まった。石破茂首相は開会式にビデオメッセージをおくり、先端技術分野における国際連携の重要性を強調した。

日本は2023年の主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)で生成AI(人工知能)を巡るルール形成を協議する国際枠組み「広島AIプロセス」を立ち上げて議論を主導してきた。石破首相はこうした政府の実績を強調しつつ「国際的な科学技術協力や科学技術外交の重要性がいっそう増している」と話した。

石破首相は生成AIの急速な発展について「データセンターでの電力消費の急増が喫緊の課題となっている」と述べた。「科学技術の発展のカギを握るのは紛れもなく人材だ」と指摘し、国内外の研究者の交流を促す環境づくりに取り組む考えを示した。

STSフォーラムは国内外の科学者や政策決定者、企業関係者らが集い、地球規模の課題について話し合う。今回はAIを議事要旨の作成や提言の作成などに利用する。最終日には科学者らによる提言とともに発表する。

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