アゼルバイジャン・バクーで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で、議長国アゼルバイジャン政府は15日、世界のエネルギー貯蔵システムの容量を2030年までに6倍以上にする誓約を発表した。日本も賛同国に加わった。
議長国によると、誓約は蓄電池など電力を貯蔵する能力を22年時点の6倍以上に相当する1兆5000億ワット時まで増やすことを目指すもの。23年のCOP28では「30年までに再生可能エネルギーの設備容量を3倍」にすることに合意しており、蓄電池などの普及で再生エネ拡大を後押しする狙いがある。誓約には、40年までに送電網を2500万キロ以上増設するか、改修することも盛り込まれた。
また、日本などの賛同を得て、再生エネで作る「グリーン水素」の大幅増産を目指す誓約も15日、発表された。
これらの誓約に関し、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のフランチェスコ・ラ・カメラ事務局長は「蓄電技術、送電網、大規模投資は再生エネ3倍を実現するための重要な要素だ。今回の誓約がエネルギー転換を進めるための鍵になると確認している」とコメントした。【バクー山口智】
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