ヤマハ発動機の小松賢二執行役員は二輪車など製品の全方位戦略を説明した(18日、浜松市)

公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構(浜松市)の次世代自動車センター浜松は18日、2024年度の技術動向講演会を浜松市内で開いた。カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ化)燃料や電動モビリティー、燃料電池車などをテーマにヤマハ発動機やスズキの幹部、NPO法人が取り組みを紹介した。

ヤマハ発技術・研究本部長の小松賢二執行役員は、脱炭素に向けた技術開発を説明した。動力源や燃料を巡る動向を踏まえ「電動化だけでは二酸化炭素(CO2)削減効果が少ない地域もある」と指摘。二輪車や船外機で「マルチパスウェイ(全方位戦略)」を採り、協業も生かし水素関連技術を開発するとした。

スズキ次世代モビリティサービス本部長の熊瀧潤也常務役員は行動理念「小・少・軽・短・美」について「かつてはケチケチと揶揄(やゆ)されたが、エネルギーの極小化に向き時代に合ってきた」と強調。車載通信機器の活用やデータ分析から新規事業へと進行中の取り組みを紹介した。

トヨタグループ出身の技術者が中核のNPO法人、テクノプロス(愛知県岡崎市)の滝正佳氏が水素エネルギーの特徴や優位性、燃料電池車(FCV)の現状などについて話した。終了後は有料の交流会も開かれた。

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