アンソロピックはオープンAIの対抗馬として注目されている(4月、米サンフランシスコ)

【ニューヨーク=清水孝輔】米新興企業のアンソロピックは1日、対話型AI(人工知能)「クロード」のスマートフォン向けアプリの提供を始めたと発表した。既存のウェブ版と連携して使えるようにする。使い勝手を高めて「Chat(チャット)GPT」を手がける米新興企業オープンAIに対抗する。

アンソロピックは米アップルの基本ソフト「iOS」でアプリを配信し始めた。文字に加えて画像や文書の入力に対して回答を出す機能を備える。同社は米メディアの取材に対し、米グーグルのOS「アンドロイド」向けアプリの計画も明らかにした。

アプリの提供に合わせて法人向けプランも発表した。月額料金は1人当たり30ドル(約4700円)で、性能が異なる3種類のモデルを用途に応じて使い分けられる。競合のオープンAIはすでにアプリや法人向けプランを提供している。

アンソロピックは3月、最新のAI技術基盤「クロード3」を発表した。最も性能が高いモデルでは大学の学部レベルの知識や数学の処理能力など一部の性能でオープンAIの最新技術を上回ると説明している。

アンソロピックはオープンAIから独立したダリオ・アモデイ氏らが2021年に設立した。米アマゾン・ドット・コムから合計で40億ドルの投資を受けており、マイクロソフトと提携するオープンAIの対抗馬として有力視されている。

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