阿部俊子文部科学相は26日、国際熱核融合実験炉(ITER)計画を率いるピエトロ・バラバスキITER機構長の表敬訪問を受けた。21日に日本など7つの国と地域で構成するITERの理事会でITER建設の新たな行程表が承認された。阿部氏とバラバスキ氏は「日本の若い研究者やエンジニアが出てくることが重要だ」との考えで一致したという。

阿部俊子文科相(左)とピエトロ・バラバスキITER機構長(26日、東京都千代田区)

バラバスキ氏は、ITER建設の進捗状況や、運転開始が2025年から34年まで遅らせる計画が理事会で承認されたことなどを阿部氏に報告した。

バラバスキ氏は面会後、記者団の取材に応じ、特に日本の研究者や部材開発などの人材の貢献が大きいことに触れ「新しい世代、次の世代が日本から続いて出てくることを期待している」と話した。

核融合技術の開発は、大学や研究機関だけではなく、世界で民間企業やスタートアップの成果が次々と出ている。バラバスキ氏は「日本も含めた多くのスタートアップが出てきていることを歓迎したい。ITER開発で学んできたことを共有して、民間とともに核融合発電を実現させたい」と話した。

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