販売前に法令の水質基準を超える細菌が検出された今年度分の災害備蓄用飲料水について、愛知県一宮市は27日、新たな備蓄水を来年1月6日から販売すると発表した。製造業者や原料、製造方法などを変えたことを明らかにしたが、変更理由は公表していない。
備蓄水は、品名がこれまでと同じ「おりひめ 木曽川が織りなす水」(490ミリリットル)で、税込み1本110円、1箱2640円。5年間保存できる。計2万4千本(1千箱)を、市役所や一宮商工会議所などで売るほか、今年12月2日から注文を受け付ける市内限定の無料配送(箱単位)で販売する。
新たな備蓄水は、製造委託先を従来の岐阜県内の業者から、静岡県焼津市の業者に変えた。中身は伏流水の非加熱殺菌から、水道水の加熱殺菌へ、ボトルはペットボトルから、アルミ缶へ改めた。
今年度当初から売る予定だったが、関係者によると、販売前の検査で基準値を大幅に超える「一般細菌」が検出され、市は製造委託先を変更するなど対応に追われていた。
市は、朝日新聞の報道を受け、市民から安全性への懸念が示されたため、昨年度までに販売した6年分の水質検査結果を初めて公表し、「品質に全く問題はない」と周知してきた。
備蓄水に関する問い合わせは市上下水道部営業課(0586・85・7094)へ。(嶋田圭一郎)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。