福島第一原発にたまる処理水を、基準を下回る濃度に薄めて海に放出する作業は、昨年度は8月以降4回行われ、4月19日からは通算で5回目、今年度としては初めてとなる放出が行われていました。
これについて東京電力は、7日昼すぎに放出を完了したと発表しました。
今回の放出量は7851トンで、東京電力が放出の期間中に原発から3キロ以内の10か所でモニタリングした海水のトリチウム濃度の最高値は、放出口に最も近いところで1リットル当たり29ベクレルと、放出の停止を判断する基準の700ベクレルを大幅に下回っています。
今回の放出の期間中には、4月24日に地中のケーブルを損傷したことによる電源系統のトラブルが発生し、放出が6時間半にわたって一時、中断しました。
東京電力は、去年8月に放出が始まって以降、汚染水の処理過程でもトラブルが相次いだことから、福島第一原発で行っているすべての作業について、進め方に問題がないか、7日から点検を始めたということです。
東京電力は、今年度は7回に分けておよそ5万4600トンの処理水を放出する計画で、今年度としては2回目、通算で6回目となる次の放出を5月から6月にかけて行うとしています。
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