佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長は10日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査の受け入れを表明した。九州電力玄海原発がある同町が原発立地自治体で初めて調査に応じ、北海道の寿都町と神恵内村に続いて全国3例目となる。
文献調査受け入れを求める請願の提出が4月15日に表面化してから議会採択と町長判断までわずか1カ月。議論と住民周知を尽くしたのかの是非が問われそうだ。
町議会は4月26日、飲食業組合や旅館組合など地元3団体がそれぞれ出した請願を賛成多数で採択。これを受け経済産業省は5月1日、玄海町に調査実施を申し入れた。調査は市町村の応募か国からの申し入れ受諾で始まり、脇山町長は5月中に自身の態度を明らかにする意向を示していた。
長崎県対馬市では2023年9月、玄海町と同様に議会が請願を採択しながら、市長が応募を拒否した経緯があり、脇山町長の判断が注目を集めていた。
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