理化学研究所と富士通などの研究グループは13日、スーパーコンピューター「富岳」の性能ランキングで、主要4部門のうち2部門で世界1位を維持したと発表した。計算速度の部門では4位だった。
富岳が1位だったのは、産業分野で使われる計算の処理速度の指標となる「HPCG」と、大規模データ解析の性能の指標となる「グラフ500」の2部門。半年ごとに発表されるランキングで、いずれも9期連続の世界一となった。
計算速度の部門「トップ500」では、米オークリッジ国立研究所の「フロンティア」、AI(人工知能)向けの計算速度「HPL―MxP」では、米アルゴンヌ国立研究所の「オーロラ」がそれぞれトップとなった。富岳はいずれも4位だった。
理研の松岡聡・計算科学研究センター長は「世界各国でスパコンの開発が繰り広げられ、生成AIでヒートアップするなか、長期間世界トップクラスの性能が維持できているのはたゆまない研究の成果だ。次世代のスパコン技術を検討する技術開発も進んでおり、早期の社会実装に貢献するものと期待している」とコメントした。(竹野内崇宏)
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