運営会社に続き、TikTokを使うクリエーターらも米政府を提訴した

【シリコンバレー=山田遼太郎】中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を規制する米国の法律を巡り、同アプリの動画を作るクリエーターらが14日、新法は表現の自由を奪うため違憲だと米政府を提訴した。米国事業の売却か同国での利用禁止を迫る法律の施行停止を求めている。

米国に住む8人のクリエーターが首都ワシントンの連邦控訴裁判所に提訴した。TikTokの米運営会社と親会社である中国・字節跳動(バイトダンス)が7日に米政府を提訴したのに続く動きだ。

米国で4月に成立した法律は、原則270日、最長でも1年以内にバイトダンスがTikTokを売却しなければ、国内でアプリを禁止する。

クリエーターらはアプリが生活の一部となっており「唯一無二の自己表現の手段」だと訴えた。新法はアプリを事実上の禁止に追い込むとし、表現の自由を保障する米憲法の修正第1条に反すると主張した。新法を無効とし、施行を停止するよう求めた。

米紙ワシントン・ポストによるとTikTokがクリエーターの訴訟費用を負担している。同アプリの禁止法が2023年に西部モンタナ州で成立した際、利用者が差し止めを求めて州を提訴した。今回もモンタナの訴訟と同じ法律事務所が原告側の代理人を務めている。提訴への支援の有無について、TikTokの回答は得られていない。

モンタナ州の訴訟では、連邦地方裁判所が禁止法の施行を差し止めた。

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