水俣病患者らの団体との懇談の場で、環境省職員がマイクの音を切るなどして団体側の発言を遮った問題で、「ノーモア・ミナマタ2次訴訟」熊本訴訟の原告・弁護団は15日、熊本市内で記者会見を開き、同省を24日に訪ねて水俣病解決のために協議の場を設けるよう申し入れると明らかにした。

 申し入れは、大阪、新潟、東京訴訟を含む被害者・弁護団全国連絡会議として行う。これまでも判決が出た後に環境省に設置を求めてきたが、聞き置かれるだけで進展はなかった。

 5月1日にあった水俣病患者らの団体と伊藤信太郎環境相の懇談の場で、司会を務めたのが特殊疾病対策室長だった。園田昭人弁護団長は、「長年交渉してきた我々からみると、聞く耳を持たず被害者を切り捨ててきたのが対策室の体質。その意味で、『マイク切り』はまたやったかという印象だ。これを機に救済策を考える場を継続的につくることを求めていく」と話した。(森北喜久馬)

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