リマックアウトモビリは6月4日、ハイパーEV『ネヴェーラ』の特別な1台を、同社の創業者のマテ・リマックCEOに納車した、と発表した。
マテ・リマックCEOは、2009年に全電動ハイパーカーを作る夢を抱いて同社を設立した。15年後、その夢が結実し、彼自身のネヴェーラを受け取った。この車は、彼の究極のパフォーマンスを追求するビジョンを具現化したものになるという。
リマックCEOは、ネヴェーラのすべての部品やコードに精通しており、自身の車をどのようにカスタマイズするか明確なビジョンを持っていた。リマックアウトモビリでは、ほぼ無限のカスタマイズオプションを用意しており、そのビジョンを金属やカーボンファイバーに反映させることができた。ネヴェーラのほぼすべての部品はクロアチア国内で製造されており、金属部品を作る機械工場、鏡面仕上げを施す塗装工場、トリミングエリア、そしてデザインチームが揃っている。
リマックCEOは、カーボンボディを赤く染め、自然なカーボンファイバーのアクセントを加えたデザインを選んだ。これは、車の自然素材の美しさを最大限に引き出すためだ。レベル3カーボン仕上げは、非常に特別なもので、カーボンファイバーが車体の形状に合わせて特定の方向に流れるように配置されている。このプロセスは非常に精密で、クリアコートを施す際にも細心の注意が必要という。
サイドミラーにはクロアチアの国旗が手描きされ、リアスポイラーの下には地中海の嵐を象徴する雷のモチーフが隠されている。リマックCEOはクロアチアに非常に誇りを持っており、初期の困難な時期には、事業を移転することを拒否した。
キャビン内では、アームレストやヘッドレスト、膝クッションなどに特注のモチーフを手縫いで施すことができる。金属プレートに特別なメッセージをレーザーで刻むことも可能で、色や素材の選択肢はほぼ無限。リマックCEOの車では、左右非対称のトリムを採用し、片側は黒、もう片側は赤に仕上げた。また、ザグレブ考古学博物館にあるソリンジャンカの彫刻をモチーフにした刺繍も施されている。
ネヴェーラには4個のモーターが搭載されており、4輪を個別に駆動する。4個のモーターは合計で、1914hp(1940ps)のパワーと 240.6kgmのトルクを引き出す。1914hpのパワーは、内燃エンジンを搭載した標準的なスーパーカーの3倍の出力という。前輪と後輪はそれぞれ、シングルスピードギアボックスに接続されている。
ネヴェーラの動力性能は、0~96km/h加速が1.85秒。静止状態から161km/hまでの加速タイムは4.3秒。静止状態から300km/hには9.3秒で到達する。
なお、ネヴェーラの市販モデルでは、最高速がリミッターによって、352km/hに制限される。ただし、顧客にはリマックのスタッフのサポートを受けながら、クローズドコースで412km/hの最高速に到達できる特別な機会が設けられる予定だ。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。