6月5日、住友ゴム工業は新しい小型トラック・バン用スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX LV01(ウインター マックス エルブイゼロワン)」を発表した。その商品特徴を紹介していこう。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/住友ゴム工業
小型トラック・バン用スタッドレスタイヤ「ウインターマックスLV01」の特徴
住友ゴム工業がダンロップブランドとして今回発表した「ウインターマックスLV01」は、新開発の「インターロッキングサイプ」を採用し、タイヤ表面に刻まれる細かい溝が凍結路面旋回時に不安定な状態になる横滑りを抑制したのが特徴。
また、接地面積を増やす設計で「氷雪上性能」とタイヤを長く使用することができる「ライフ性能」を大幅に高め、気候変動などによりユーザーが重視する傾向にある冬道走行の安全性やコスト抑制を両立させたタイヤとなっている。
「ウインターマックスLV01」に採用したインターロッキングサイプは、タイヤパターンで回転方向に長いサイプを施し、車両旋回時にひっかき効果により横滑りを抑制する。
また、さまざまな冬道に対応すべく、パターンデザインとトレッドプロファイル(断面形状)を一新し、接地面積を増やして氷雪上性能が向上したほか、よりしっかりした接地感を得ることができるようになった。
これらの技術によって、凍結した路面で安全に止まることができる氷上ブレーキ性能が、トラック用の「ウインターマックスLV01 for LT」と従来品「ウインターマックスLT03M」比で15%向上、バン用の「ウインターマックスLV01 for VAN」と従来品「ウインターマックスSV01」比で14%向上した。
また、接地面積の増加に加え、サイプ設計を最適化することで摩耗中期でもサイプが維持され、引っかき効果やタイヤの外観が保たれるようになった。これにより、氷上性能の持続とともに、ライフ性能が向上。特にトラック用では「LT03M」比で12%向上している。
「ウインターマックスLV01」は、8月1日から発売予定で、小型トラック用は23サイズ、バン用は22サイズを展開する。価格はオープン価格となる。
採用技術の詳細
・氷上旋回性能を向上させる「インターロックサイプ」
力がかかる方向に対し垂直の引っ掛かりがあると横滑りしにくいことに着目し、タイヤ回転方向に長いサイプを増やした「インターロッキングサイプ」を新開発。回転方向のサイプ溝面積を増やすことで、車両旋回時に引っかき効果を発揮し、氷上旋回性能を向上させる。また、支えあうブロックサイズを拡大してブロックの倒れ込みを抑制することで接地面積を確保し、氷上性能も向上。
・氷雪上性能を高める「新パターン」
新パターンでは、路面接地時のランド比(溝を除くブロックやリブがタイヤの表面のうちのどれだけを占めるかを表す数値)を高めるとともに、形状を5リブ(4本溝)から4リブ(3本溝)のトレッドパターンに変更。タイヤと路面の接地面積は、従来品「ウインターマックスLT03M」比8%増加、「ウインターマックスSV01」比16%増加し、氷雪上性能向上に寄与する。さらにサイプ設計を最適化することで、摩耗中期でもサイプが維持され、ひっかき効果が持続する。
・滑りやすい低荷重域でもしっかり接地する「新トレッドプロファイル」
センター部とショルダー部の外径差を小さくすることで、荷重による接地状態の変化を抑制。高荷重時と比較しショルダー部が浮きやすくなってしまう低荷重時でも、しっかり接地し、滑りやすい低荷重時の氷雪上性能が向上する。
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