ルノーグループ傘下のアンペアは7月1日、リチウム鉄リン酸(LFP)技術をEV用バッテリーに採用する計画を発表した。現在ルノーグループで使用されているニッケル・コバルト・マンガン(NCM)電池と並行してLFP技術を採用することで、市場の変動や技術の進化に対応する。
アンペアは、LGエナジーソリューションおよびCATLと協力し、欧州大陸で統合されたバリューチェーンを構築する。この協力により、アンペアはルノーやアルピーヌブランドの複数のモデルにLFP電池を供給し、2030年までの電池需要をカバーする予定だ。
アンペアのチームは、LGエナジーソリューションと共にセル・トゥ・パック技術の開発も主導している。この革新的な技術は、ポーチ型電池としては世界初で、車両の航続を向上させる。セル・トゥ・パック技術は、限られたスペースにより多くのセルを組み込み、搭載エネルギーを増加させる。また、電池コストの削減にも寄与する。
LFPおよびセル・トゥ・パック技術の統合により、アンペアは2026年初頭から車両の電池コストを約20%削減することが可能となる。
LFP技術の進展と欧州でのバリューチェーンの発展により、LFP技術はNCMに代わる現実的な選択肢となっているという。エネルギー消費が少なく、特に小型および中型車に適しているほか、コストが低いため、手頃な価格のEVの普及に一役買うことが期待される。
なお、この技術は、2026年初頭からルノーブランドのEVに搭載される予定だ。
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