スズキのドイツ部門は7月8日、小型SUV『ジムニー』(日本名:『ジムニー・シエラ』に相当)の限定モデル「ホライゾン」を発表した。900台限定で販売され、ドイツ国内ベース価格は3万2340ユーロ(約567万円)だ。
スズキは欧州向けのジムニーの生産を終了する予定。その前に、特別限定車のホライゾンを発売する。
この限定車は、ジムニーの「コンフォート」トリムをベースにしており、5速MTを搭載している。外装は「ミディアムグレー」の一色のみで、特別なボディキットが装着された。フロントグリルにはスズキのロゴが入り、フロントバンパーにはアンダーガードが追加されている。また、サイドスカートセット「アドベンチャー」や、フレキシブルなマッドフラップ、スペアタイヤカバーも装備された。さらに、取り外し可能なトレーラーヒッチも含まれている。
スズキ・ジムニーは1970年に初代モデル「LJ10」が登場して以来、長い歴史を持つ。特に1978年に発売された「LJ80」は、世界109カ国で販売され、オフロード車のイメージを一新した。小型で軽量なボディ、切り替え可能な四輪駆動、ギアダウン機能付きのトランスファーケース、リアディファレンシャルロックなどの特徴を持ち、狭い山道や森林での走行に優れていた。
「エルヨット」と愛称で親しまれたこのモデルは、ドイツでのオフロード車人気を高め、スズキを同国最大のオフロードブランドに押し上げた。以降、スズキは「サムライ」やジムニーなどのモデルを次々と投入し、オフロード車市場での地位を確立した。
2018年に登場した第4世代のジムニーは、軽量でコンパクトな設計を維持しつつ、最新の技術を取り入れている。車両重量は1090kgで、1.5リットルのガソリンエンジンを搭載し、102psの最大出力と130Nmの最大トルクを発揮する。堅牢なラダーフレームと前後のリジッドアクスルサスペンションを備え、四輪駆動システム「ALLGRIP PRO」により、あらゆる地形での走行を可能にした。
2021年からは、2シーターの商用車バージョンも用意されており、863リットルの荷室容量とフラットな荷台を持つ。
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