ポルシェは7月10日、ノルウェーのハイドロ社と協力し、環境負荷を低減させたアルミ素材の使用を拡大すると発表した。

両社の代表者は、環境負荷を低減した一次アルミと高リサイクル率の二次アルミの供給可能性を契約で明示した。技術協力の一環として、ポルシェとハイドロはさらに高いリサイクル率を持つアルミの使用可能性をテストしている。ポルシェは2030年までに新車生産のバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを目指しており、アルミはその重要な要素だ。

2023年、両社は意向表明書(LOI)で協力を発表した。今回、具体的な供給目標が設定され、ポルシェとそのサプライヤーは、スポーツカー生産において1kgのアルミあたり4kg未満のCO2排出量を持つ環境負荷低減アルミを使用する。この原材料の生産には再生可能エネルギーが使用される。ハイドロはノルウェーで主に水力発電を利用して一次金属を生産し、これによりアルミのカーボンフットプリントは世界平均の約75%削減される。このカーボンフットプリントは、採掘から最終原材料までの全排出量を指す。

ポルシェ タイカンターボGTヴァイザッハパッケージ(左)/タイカンターボGT(右)

両社は総排出量のさらなる削減を目指すだけでなく、ポストコンシューマースクラップからの二次材料の使用も増やすことを目指している。これらは、家庭や商業施設、産業施設などで使用後に廃棄された素材だ。2027~2028年までに、ハイドロは少なくとも75%のリサイクル率を持つ環境負荷低減アルミを供給する予定。ポルシェとハイドロは、さらに高いリサイクル率を持つアルミを使用できる車の部位もテストしている。

軽量素材として、アルミは特にEVにおいて重要な役割を果たしている。例えば、ポルシェの電動スポーツカー『タイカン』では、全重量の約30%がアルミ製で、前後のバンパーを除く全てのボディがアルミ製だ。

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