2024年6月3日、トヨタ、ホンダ、マツダ、スズキから「認証検査において不正があった」との報告があったことが明らかになった。ダイハツの件から国交省がメーカー各社に調査を指示したことで発覚したこの不正。各社「ただちに使用を控えていただく必要はない」と言っているが、不正は不正。はたしてこの問題、誰がどう悪いのか。ここではスズキの不正について掘り下げる。

※本稿は2024年6月のものです
文:国沢光宏/写真:スズキ
初出:『ベストカー』2024年7月26日号

■アルトバンのブレーキフェード試験。今回で一番問題かも!?

先代アルトのバンが不正対象。再試験が必要か

 今回発表された自動車メーカー4社のなかで最も不安なのがスズキである。

 アルトバンのフェード試験の際、ブレーキの踏み込み不足でよいデータを採れず、成績書の提出期限に間に合わなかったから適当な数字にしたとある。

 認証試験のブレーキも踏めない技量のドライバーを使い、その場でも再試験できなかったと言っています。「2024年5月18日に試験をやり直した結果、フェード試験の法規要件を充分に満たすことが確認できました」。

 最初の試験は暑い9月。確認テストは涼しい5月初旬。第三者のチェックが必要だ。

スズキの認証不正内容と車両

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