日本車はスポーツカーからセダン、ミニバンに至るまで様々なモデルがカスタムのベースとされることが多い。実は軽自動車もそんなカスタムベースの1つなのだ!! タイヤやガソリンなど消耗品の安さから、軽自動車でスポーツ走行を楽しむ人も多く、その中でも特に熱い視線を送られているクルマがダイハツのエッセだ。なぜエッセが走りに熱いモデルなのか。実際に見てみよう!!

文:西川 昇吾/写真:ベストカーWeb編集部

■ところで、エッセってどんなクルマ?

かわいらしい見た目のエッセ。内に秘めているのは…..

 2005年に登場したダイハツの軽乗用車エッセ。そのコンセプトは「シンプルでおしゃれなカジュアルミニ」であった。

 そのコンセプトの通り、エッセは軽自動車としての本質を追求し、低燃費で低価格で経済性に優れたモデルであった。エントリーグレードのECOの5速MT車なら税込み68万2500円で購入することが出来たのだ。

 また、おしゃれな部分としてデザインにもこだわっていた。台形がモチーフとなるスタイリングは、直線基調のボディラインやデザイン処理がされていながら、全体的なフォルムは丸みを帯びていて、シンプルで飽きがこない仕上がりとなっていた。

 車両感覚が掴みやすい水平基調のボンネットデザインや大きなドアミラー、そして最小回転半径4.2mと運転のしやすさもピカイチな軽自動車であった。

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■なぜエッセが走りに向いているのか

化けの皮をはがすと、究極のモンスターマシン!?

 そんなエッセだが、軽のチューニングベースとして高い評価を得ている。

 その理由は様々だが、軽乗用車としては比較的マニュアル車の個体が豊富であること、そして軽量な車重であること、パーツ流用がしやすいことなどが理由として挙げられるだろう。

 この原稿を書いている2024年8月の段階で、中古車サイトにおいてMT車に絞って検索しても100台以上の登録がある。

 ボンネットを有する軽乗用車セダンとして、高齢者からの需要が高かったことが、MT車がまだ比較的多く残っている背景にあるのではないだろうか?

 車検込みでも20万円くらいから販売されている個体もあり、以前よりも相場が高くなったとはいえ、まだまだ手に入れやすい価格帯だ。

 そして車重は700㎏と軽量で、当時新開発であったKF-VE型エンジンはNAの軽自動車用エンジンとしては比較的パワフルな最高出力58PSを発生。

 連続可変バルブタイミング機構を採用し、低回転からトルクフルなフィーリングを実現。

 トルクフルかつ軽い車重の恩恵として軽自動車のNAモデルとしては、パワフルな走りを実現していたのもチューニングベースとして愛されている理由だ。

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■え、マジで!? チューニングメニューも豊富!!

幅広いカスタムが可能というのが、人気の理由の1つ

 そしてチューニングメニューも豊富なのだ。様々なパーツメーカーやショップからチューニングパーツやメニューが展開されているのも魅力的なポイントであるが、エッセチューニングの魅力は純正流用チューニングにある。

 コペンやダイハツの普通車からのパーツ流用でのチューニングを多く見かける。ブレーキやサスペンションなどはその最たる例だろう。純正流用でのブレーキ強化はエッセの定番メニューとも言える。

 純正流用チューニングの中にはコペンのパワートレインをそのまま移植したといったものもあった。チューニングの選択肢も予算に合わせて豊富に用意されているのだ。

 安くて、軽くて、シンプル、これほどチューニングのベースに適している軽自動車もそうないはずだ。気になった人は遊びクルマにエッセはいかがだろうか?

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