軽量化といえばスズキのお家芸でもあるが、新型アルトは驚異の500kg台を目指すとまさかの宣言!! 冷静に考えてアルトの車重が500kg台だったのは30年も前の話で、当時から比べると排気量だってアップしているし、付けるべき装備も相当数増えている。しかも質感を落とすと人気も下落することを考えると、課題山積み…。でも我らがスズキはゼッタイやってのけるハズ!! キャリイオーナーにその真意を聞いてみた!!!!!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■新型アルト500kg台ってマジかよ!! スズキのお家芸とはいえすごっ
スズキが今年の7月に行われた技術戦略説明会で、未来のスズキが採用を目指す各種技術や今後の製品コンセプトなどが発表された。その中で話題を集めたのが、次期アルトを100kgレベルの軽量化を実施し、500kg台の車両重量を目指すという発表だ。
現在販売中の9代目アルトは、最も軽いグレードでも680kgとなっており、確かに500kg台を目指すとなると100kg近い軽量化が必要となるのは間違いない。
ただ現時点ではどのような手法で100kgもの軽量化を実現するのかは明らかになっていないため、どのような軽量化手法があるのか考えてみたい。
記事リンク
前の記事待ってましたヤリスクロス!! 9月2日生産再開で納車再開は素直に歓喜
次の記事クオリティが想像越え!! 新型[フロンクス]後席が広すぎ! レクサスとも勘違いする完成度とは
■500kg台は30年前まで!! しかもエンジンも550ccだし安全装備も最低限だった
現在は700kg弱という車両重量のアルトだが、500kg台の車両重量だったのは1988年にデビューした3代目モデルまで遡らなければならない。
当時はまだエンジンも550ccで、エアバッグやABSはおろかエアコンですら一部グレードではオプション設定だったこともあり、最も軽い仕様では540kgとなっていた。
その後、マイナーチェンジで660ccへとエンジンの排気量が拡大した後も、最軽量モデルで590kgとギリギリ500kg台をキープしていたが、4代目では最軽量モデルも600kgとなり、それ以降のアルトで500kg台のモデルは存在していないのだ。
もちろんその頃に比べると、エアコンやパワステ、パワーウインドウといった快適装備は標準装備が当たり前で、衝突被害軽減ブレーキに代表される先進安全装備の装着が必須となっていることからも、軽量化を実現するのは一筋縄ではいかないのは間違いない。
ただ実は先代の8代目アルトは非常に軽量なモデルに仕上がっており、最も軽量なモデルで610kg、先進安全装備のスズキセーフティサポートを搭載したモデルでも620kgと、500kg台まであとマイナス30kgという軽量ぶりだったのである。
記事リンク
前の記事待ってましたヤリスクロス!! 9月2日生産再開で納車再開は素直に歓喜
次の記事クオリティが想像越え!! 新型[フロンクス]後席が広すぎ! レクサスとも勘違いする完成度とは
■新型アルト軽量化のうえに質感もアップ!? 素材にとことんこだわる路線か!?
しかし先代アルトは軽量であるが故に質感が低めで安っぽい(というか実際に安かった)という声も少なくなく、現行型では一転重量は増えたものの質感が大きくアップしたという事実もある。そのため、先代アルトのように簡素化による軽量化では同じ轍を踏むことになってしまうので、質感を落とすことなく軽量化をすることが求められるだろう。
となれば、スチール製のパネルなどをアルミや樹脂といったより軽量なものへ置き換えるのが近道となるハズ。実際、先代アルトもフロントフェンダーを樹脂に置き換えており、それを超えるとなれば、それ以外のパネルも樹脂などに置き換えることでより軽量化を進めることができるだろう。
ただそもそもクルマはおよそ30000点前後の部品で構成されているため、1つの部品あたり1グラムの軽量化を実現できれば、トータルで30kgの軽量化となるため、どこかでドカンと軽量化をするよりも、コツコツとひとつずつの部品軽量化を実施するのが一番現実的な方法と言えるかもしれない。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。