アウディは、スポーツクーペ&ロードスター『TT』の最後の1台の生産が完了したと発表した。アウディはスーパーカー『R8』の生産終了も発表しており、内燃機関を搭載するスポーツカーがラインアップから消えることになる。

TTは、1995年のフランクフルトモーターショーでコンセプトカーとして初めて発表された。その際、すぐに「この車はそのまま量産すべきだ」という声が上がった。1998年にシリーズデビューを果たし、クーペとロードスターとして3世代にわたり生産された。

アウディTTは「エンスージアストのための車」として設計され、外装デザイナーのトルステン・ヴェンツェル氏によれば、コンセプトから量産モデルへの移行に際しても、技術的な仕様に合わせて多くの詳細を調整しながらも、基本的なデザインはほとんど変わらなかったという。特に、後部サイドウィンドウの統合が車のプロファイルを伸ばし、スポーツカーとしてのダイナミクスを高めた。

アウディ TT 初代

2006年に登場した第2世代のTTは、アウディA3のプラットフォームを基にし、アウディマグネティックライドを初めて採用した。2008年には、2.0リットル TDIクワトロが世界初のディーゼルエンジンを搭載したスポーツカーとして登場した。

2014年に発表された第3世代のTTは、アウディバーチャルコックピットやOLED技術を初めて採用し、デジタル化と照明技術の新時代を切り開いた。2023年には、25周年を記念して特別モデル「TT RSクーペ アイコニックエディション」が限定100台で発売された。

最後のアウディTTはクロノスグレーに塗装され、ハンガリーのジュール工場で生産された。25年間で66万2762台が製造され、最後の1台はインゴルシュタットのアウディ歴史車両コレクションに収蔵される予定だ。

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