メルセデスベンツは12月4日、車載インフォテインメントシステム「MBUX」に新機能「MBUX Notes」を追加すると発表した。
この機能は、音声入力によるメモ作成をAIが支援するもので、運転中の安全性向上を目指している。
MBUX Notesは、ドライバーや同乗者が音声でメモを録音すると、それをAIが要約・構造化して箇条書きのリストにまとめる。買い物リストや会議の議題、ブログのアイデアなど、様々な用途に対応可能だ。音声入力のため、運転中でも安全に利用できる点が特徴だ。
技術面では、車両とバックエンドシステム間でエンドツーエンドの暗号化を採用。音声データは匿名化されてメルセデスベンツのクラウドに送信され、OpenAIのGPT-4を用いて処理される。プライバシーとデータセキュリティにも配慮し、OpenAIや他の第三者企業がメモやデータを永続的に保存することはないという。
メルセデスベンツ「MBUX Notes」作成されたメモは、GmailやMicrosoft Outlookなどの電子メールクライアントを通じて共有可能。また、OneNoteやOutlook Notesといった人気のメモアプリとの連携も予定されている。
MBUX Notesは、第3世代MBUXシステムを搭載し、MBUX Entertainment Package Plusの契約が有効な車両で利用できる。ヨーロッパ30か国で提供が開始されており、近日中にアメリカや日本を含む9か国でも展開される予定だ。
この新機能により、メルセデスベンツは車内のデジタル体験をさらに向上させ、運転時間をより生産的に活用できるようサポートする。自動車メーカーによる生成AIを活用した車載メモアプリの提供は、業界でも先駆的な取り組みとなっている。
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