2024年3月に4ドア電動クーペ「SU7」を発表し、直後の27分で5万台の予約を集めたシャオミが、第2弾モデル「YU7」を公開した。YU7は待望のSUVだが、「怪物級に速くて安い」というお約束はSU7譲り。またEV市場に一波乱起こすんじゃないの!?

文:ベストカーWeb編集部/写真:シャオミ

■リアフェンダーのマッチョ感はクラウンスポーツにも似てる

シャオミの発表した電動SUV「YU7」

 最近発表された2024年7~9月の世界EV販売ランキングで、見事18位に耀いたシャオミ。「18位なんて全然ダメじゃん」と思われるかもしれないが、忘れないでほしい。この順位はEV参入からわずか半年、たった1車種しか持たない企業の成績なのだ。

 そんなシャオミが第2弾モデルを発表した。YU7という電動クーペSUVだ。

 その見た目だが、第1弾モデルのSU7をまんまタテに膨らませたエクステリア。ワンパターンというのは簡単だが、デザインフィロソフィーを一貫させてブランドイメージを作り上げようという発想は、中国メーカーらしからぬ戦略性を感じる。

 ボディには明確なプレスラインがなく、フロントフェンダーにエアアウトレット的えぐれがある以外は曲面の抑揚で生物的な躍動感を表現している。

 例によってヘッドライトはマクラーレン風だが、張り出したリアフェンダーはどこかクラウンスポーツにも似た力強さを感じる。オーバーフェンダーを装着している点はSUVのお約束ともいえる。

 ボディサイズは全長4999mm、全幅1996mm、全高1600mmというから、ポルシェ・カイエンやメルセデスGLEあたりが近い。ほぼ2mという全幅は堂々たるものだが、仮に日本で走らせるとしたらやや持て余すサイズかもしれない。ホイールベースは3000mmで車重は2405kgだ。

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■パワーは681ps、最高速は258km/h!

左は4ドアクーペのSU7。両社の共通したデザインがよく分かる

 YU7について、現時点では細かな仕様・装備は発表されていないが、駆動方式に2WDはなく、全車4WDとなるもよう。

 動力性能は強力で、フロント220kW、リア288kWというツインモーターが計508kW(約681ps)というパワーを生み出す。

 これはSU7のパフォーマンスグレードであるMAXの数値(495kW=約673ps)をわずかに上回る数値だが、同車が0-100km/h加速2.78秒を誇るから、YU7の速さも想像に余りある。最高速は258km/hだという。

 バッテリーは、中国の巨人CATLの3元系リチウムイオン電池となる模様だが、容量などについては今のところ未確定。SU7が101kWhを搭載するからほぼこれに準じるものとなるだろう。

 そして気になるのが価格だ。SU7の時はテスラ・モデルSプラッドやポルシェ・タイカンとほぼ同等の性能を持ちながら、たったの29万9900元(約630万円!)という価格が世界を震撼させたが、今回のYU7についても同じような衝撃が待ち構えているはず。

 中国メディアの報道では、25万~35万元という予想がなされているが、SUVの付加価値を考えると高いほうの35万元が近いような気がする。それでも価格は735万円程度だから、欧州の電動SUV勢は身構えずにいられないだろう。

 ここまで魅力的なモデルだと日本デビューが気になるが、シャオミトップが「3年間は中国国内市場に100%集中する」と表明しており、当面動きはなさそう。

 とはいえこの言葉を裏返せば、「3年経てば世界攻勢に打って出る」という意味だから、2026年以降、日本進出の可能性は多いにありうる。すでに2025年には、吉利傘下の「Zeekr(ジーカー)」が日本デビューを飾る。シャオミはすでにスマホで一定の市民権を得ているから、参入障壁はZeekrよりも低いだろう。

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