2024年4月の北京ショーで、EZ-6とコンセプトの「ARATA」を発表したマツダ。同社社長としては久々に毛籠勝弘代表取締役社長が海外のモーターショーに出席した。現地メディアへのグループインタビューにベストカーも日本メディアとして飛び入り参加したので報告したい。
文:ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/ベストカーWeb編集部
■中国国内のマツダディーラーも7割は「新世代店舗」に
マツダがプレスカンファレンスを行ったプレスデー初日、現地メディアに対応したのは毛籠社長をはじめ、青山裕大専務執行役員と中島徹常務執行役員の3名。
まずはグローバルでマツダが2035年までに25~40%に移行するBEVについてだが、毛籠社長は「電動化のスピードが最も速い中国での進展スピードに合わせて柔軟に対応するつもりだ。中国以外での市場についてはさまざまなハードルがあり、進捗としては後ろ倒しになるだろう」と語った。
そのうえで今後の中国戦略について、青山専務は「2023年4~12月のマツダの収益は過去最高となったが、中国市場に関してはそうではなかった。今後、中国で弊社では4車種のEVを今回のEZ-6から毎年出していく。きわめてコンフィデンスの高い戦略であり、すでに中国国内のディーラー店舗も以前の約450店舗から数を減らしているが、残りのうちの約7割が新世代店舗になっており、その後押しとなってくれるだろう」と、中国でのEV投入戦略を明かした。
続いて長安汽車との協業について、中島常務は「15年間協業を続けてきたなかで、これまではマツダの技術をCMA(長安マツダ)に対して投入することが多かったが、今回のEZ-6では長安汽車の技術を導入し、そこにマツダのデザインと走りに関するノウハウを投入した。今後はさらに積極的に長安汽車のテクノロジーである電動化&自動運転の技術を取り入れていくことになるだろう」と先行きを示した。
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■ロータリーは将来的にも有望? アイコニックSPの市販を明言
また、毛籠社長は中国メディアから質問の出た現在のラインナップ、ロードスターについて「マツダのアイコンモデルなので将来にしっかり継承していく」と回答し、2023年のジャパンモビリティショーでワールドプレミアされたコンセプトカー、「アイコニックSP」についても「将来の電動化についてロータリーのままの未来の活用法として市販することを考えている」と市販化を明言。
これまでに限定リース販売された「RX-8ハイドロジェンRE」などからも、ロータリーが電動化時代に可能性のあるユニットであることを改めて強調した。
EZ-6についてはCMAでこれまでの最量販車種がマツダ3であったことから、その代替車種としても想定されているとのことだ。EZ-6は中国国内でも非常に競争の激しいマーケットとなるが、エンジニアをマツダと長安汽車の両社から派遣し、「人馬一体感のあるドライバーの意のままに操れるクルマに仕上げている」と毛籠社長もその成功に自信をのぞかせていた。
インタビューの最後に毛籠社長に「日本でのマツダ6セダン、大いに期待していますよ!」と名刺を交換しながら声をかけたのだが、残念ながら日本市場への導入についてはいい返答をもらうことができなかった。
しかし、BEVはまだしも今後、PHEVのEZ-6は日本に導入しても需要は大いにあるように思う。期待して待ってますよ、マツダさん!!
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