今やすっかりホンダの最量販車種となって久しい軽自動車たち。圧倒的な販売台数を誇るN-BOXを筆頭に、全方位にぬかりないNシリーズを要している。これらのモデルは完成度も高く、もはやコンパクトカーは不要なのでは? と思ってしまうほど充実した装備を持っていることはご存知の通りだが、その反面、もう少しヤンチャさがあってもいいのではないかと思ってしまうことがあるのだ。
文:小鮒康一╱写真:ホンダ、ベストカー編集部
■ホンダファンから今でも愛されるライフダンク!! 高出力ターボに3速ATってマジ!?!?
Nシリーズ以前に登場したホンダ軽の中で、かなり濃いキャラクターをもっていた車両のひとつが、2000年5月に3代目ライフに追加となった「ライフダンク」だろう。
どちらかといえば癒し系の雰囲気を持っていたライフに突如追加されたダンクというモデルは、心臓部に自主規制値いっぱいの64PSを発生するターボエンジンを押し込んだもの。
もちろんターボエンジンを搭載するのに際して通常モデルには備わっていなかった前後スタビライザーや大型フロントベンチレーテッドディスクブレーキ、専用セッティングのスポーツサスペンションの採用に加え、ギア比もハイギヤード化を行うなど、多岐に渡る変更を実施していた。
またエクステリアもボディシェル自体はライフと共通だったものの、専用エアロ形状のバンパーやリアスポイラーを装着し、4灯式マルチリフレクターヘッドライトによってグッと精悍な顔つきとなり、女性的な雰囲気を持つライフをガラリとスポーティな雰囲気に変貌させていたのである。
■浜崎あゆみにEXILE… D.A.D.にドンキでキメろ!! ヤンチャなゼストも魅力的!?!?
そして4代目ライフの派生車種として登場したゼストに2008年12月に追加設定された「ゼストスパーク」もかなりのアグレッシブさを持ったモデルとして印象的な1台だ。
それまでラインナップされていたゼストスポーツに代わって登場したスパークは、専用のフロントバンパーやフロントグリルに加え、プロジェクタータイプHIDヘッドライトなどを備えて通常モデルとは全く異なる圧倒的な迫力と存在感をプラスしたエクステリアデザインが最大の特徴。
今でこそアグレッシブなデザインの「カスタム」系グレードが人気となっているが、ゼストスパークはそんなカスタム系グレードの祖とも言えるデザインをまとっていたのである。
2000年代はスーパーハイト軽ワゴンが登場するなど軽自動車としても非常に重要な時代だったワケだが、そんな時代に新たな風を巻き起こすべく追加されたホンダ車2台は改めて注目したいモデルと言えるかもしれない。
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