ハワイのリゾートホテルを期間で区切って購入する「タイムシェア」の所有権を売りたいという日本人が急増している。円安でハワイ旅行に行きづらくなったうえ、高騰する管理費が負担になっているからだ。だが、買い手が少なく、かつてない事態だという。

  • ハワイのリゾート「タイムシェア」が売れない 頭を抱える日本人続出

 タイムシェアは、1年のうち1週間を1口として、ホテル1室の所有権を購入する仕組み。ハワイの不動産仲介会社「くじら倶楽部」によると、現地では1口あたり200万~2千万円ほどで、約10万人の日本人が利用している。

 円安に管理費の高騰が重なって、昨夏ごろから、売却の相談が相次ぐようになった。対応しきれず、一部の仲介を休止したほどだという。

 管理費はヒルトンの場合、年間で30万~40万円ほど。コロナ禍前と比べて15%ほどの負担増となった。

 買い手はつかず、売却の希望価格は下がり続けている。くじら倶楽部の中山孝志社長(57)は「ハワイのホテルの宿泊料は高騰しているのに、価値のあるタイムシェアが安くても売れない」と話す。

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