長野県千曲市の山あいの地区にある工場で、29日、敷地内の倉庫にクマが侵入する騒ぎがありました。工場では5月上旬にもクマが敷地内に侵入する様子が防犯カメラに映っていて、関係者は不安を募らせています。

工場の敷地内をノソノソと歩く黒い動物。正体はクマです。5月3日、千曲市森の家畜の飼料などをつくる工場の防犯カメラが捉えた映像です。

山に近い場所にあるこの工場では、29日もー。

工場管理者:
「ここの扉を朝、従業員が開けたら、中で物音がして、見たらクマがいたということだった」

工場の関係者によりますと、午前5時頃に出勤してきた従業員が、敷地内の倉庫の中にクマ1頭がいるのを発見。体長1m ほどで、倉庫内の機械の上に登っていたということです。

従業員は、すぐに避難し、約10分後に再び様子を見に来たところ、すでに立ち去っていました。倉庫内に保管してあった「あるもの」が食い荒らされていたということです。

工場管理者:
「食品会社から出てくる副産物、製造過程で出てくる食品ロスを保管していたところ。(家畜の飼料に使う)袋に入っていた菓子パンとかお菓子、一部食い散らかされていた」

工場への出没は5月3日に続く2回目。同一のクマかはわかっていません。

近くでは、5月25日の朝、体長1メートルほどの成獣のクマ1頭も捕獲されていて、出没が続いていることに関係者も不安を募らせています。

工場管理者:
「26年(工場を)やってきて、クマが出たというのは初めて。これからは本当に気を付けていかないといけないんだなという感じ」

市によりますと、今年度の人里でのクマの目撃情報はおとといの1件だけですが、付近に捕獲用の檻を設置したほか、注意喚起の看板なども設置したということです。

県によりますと、4月5月は、クマが冬眠から目覚め、行動範囲が広がる時期で、県は、遭遇しないためにも、「山に入ったり、山の近くで作業する場合は、ラジオや鈴をつけて人間の存在を知らること」、「活動が活発な明け方や夕暮れ時の外出はなるべく避けること」などを呼びかけています。

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