日々、昼夜問わずニュースを追う記者たち。彼らが中でも楽しみにしているのが食事のひとときだ。ソムリエによる創作スパイシーカレーから古民家で楽しむ機内食までストーリー豊かな店に記者は惹きつけられる。町の隅々まで駆け回った地元記者だからこそ知る名店を紹介したい。 

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60年変わらない「特製とり煮込みそば」/東京

東京で地元記者がおすすめする店は港区・六本木交差点からほど近い路地裏にある中華料理店「香妃園」 。1963年に創業し去年60周年を迎えた。 

創業時から愛され続けているのが、「特製とり煮込みそば(税込1500円)」だ。 

特製とり煮込みそば(税込1500円)
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休憩を挟み、午前11時45分から翌午前4時まで営業している香妃園の周辺には大手企業や、ナイトクラブ、ランドマークとなるショッピングセンターが密集し、昼夜を問わず多くの人が吸い寄せられるようにして店に集まり、このそばをすする。 

老舗の飲食店がひしめく六本木の地で、伝統のそばが確立したのは、変わらない味が広く受け入れられているからだ。 

香妃園

創業時は六本木通り沿いに店を構えていたが、2001年に現在の場所に移転した。移転後も足しげく通う常連客が注文する「特製とり煮込みそば」の特徴が、創業時からの変わらない味にある。

席数は100席以上、メニューは約300品

ルーツは中国のウェイメンで、鶏がらを6時間以上煮込んだスープは、やさしい味で世代を超えて愛されている。また、卵白が練りこまれた麺は長時間煮込んでも崩れず、スープとの相性が良い。

この調理方法は当時から大きな変更がなく、60 年以上変わらない揺るぎない味につながっている。

店の周囲には多種多様な人々が行き交い、六本木は目まぐるしいスピードで移り変わるが、創業時から一貫したこの味はこれからも大切にされるだろう。

(フジテレビ社会部・東田直樹)

《香妃園》
住所:東京都港区六本木3-8-15 瀬里奈ビレッジ 2F

行列必至!「カレー激戦区」の本格カリー店 /東京

立川市に支局を構える多摩支局の記者が紹介するのは、レインボウスパイス(RAINBOW SPICE)。「カレーの激戦区」として知られる立川駅界隈のカレー店の中でも、常に行列が絶えない人気店だ。 

店は駅の南口を出て2分ほどの駅近にあり、「レインボウスパイス(RAINBOW SPICE)」の名前の通り、レインボウ(虹)を模した看板が目を引く。 

グルメサイトで高い評価を得ている上、席はカウンター8席のみとあって、ランチタイムなどには長蛇の列ができる。 

レインボーの看板が目印

この店で振る舞われるのはオリジナルブレンドの秘伝スパイス「ガラムマサラ」の香りを生かした本格インド式カリー。 

市販のルーやカレー粉を使わず、小麦粉も一切使わないオリジナルカレーは胃もたれを気にせず食べられるという。 ランチタイム限定の「ダブルカリー」は3種類のカレーから2種類を選べて950円。 

この日記者が選んだのは、挽肉(キーマカレー)とチキンのダブルカリーだ。 

記者が注文した限定のキーマカレーとチキンのランチダブルカリー

チキンカレーはチキンがゴロッと入っていて食べ応えもあり、スパイスは効いているものの極端に辛いわけでもなくかといって変に甘くもない。2種類あると飽きることなく味わえる。 

さらに秘伝のインドスパイス「ガラムマサラ」、辛味と塩味をブレンドした「マサラソルト」、唐辛子を種ごとすりつぶした「クラッシュチリ」の3つのスパイスを加えて、お好みで「味変」もできる。 

ランチでは大盛り無料、ラッシーかアイスコーヒーもついて、1000円でおつりが来るコスパの良さだ。 立川のお立ち寄りの際は、ぜひお試しいただきたい。 

《レインボウスパイス(RAINBOW SPICE)》
住所:東京都立川市柴崎町3-3-4 

 航空会社が経営する古民家風レストラン/千葉

千葉県で地元記者がおすすめする店は、円安の今、海外旅行へ行かなくても機内食が食べられる! DINING PORT 御料鶴(ごりょうかく)。

鶴の文字を見てピンときた方もいるはず。 実はこのお店、JALグループ会社が経営する古民家風の家屋を利用したJALの 農家レストランなのだ。成田空港から車でおよそ10分。あたり一面に畑が広がるのどかな風景の場所に 御料鶴はある。

地元農家から借りた民家を、空港ラウンジなど手掛けたデザイナーが監修。 モダンで落ち着いた雰囲気の店内から窓の外に見える飛行機を眺めながらゆっくり お食事を楽しむことができるのだ。

記者がオススメするメニューは、「御料鶴でフライト気分 機内食ランチ」 。

御料鶴でフライト気分 機内食ランチ  税込 1800円

なんといっても、飛行機に乗らなくてもここで機内食を食べることができるのは大きな魅力。

機内と同様、メインディシュを2種類から選ぶことができる。実際に機内で使われていた食器で運ばれてくるなど、細部にまでこだわっているのは嬉しい限り。 

JAL特製オリジナルビーフカレー  税込 1800円

 また、羽田空港と成田空港の国際線ラウンジでしか味わうことができない人気のJAL特製オリジナルビーフカレーも興味をそそるメニューの一つ。 その他にも成田空港周辺9市町の旬な食材を一つのお膳にした「御料鶴小鉢膳」やキッズプレート、パスタや鰻、和牛のすき焼などバラエティに富んだ料理の数々を楽しむことができる。

御料小鉢膳  税込 2500円

2024年6月28日までの平日限定で、JALグループの社員であるパイロットや客室乗務員、グランドスタッフや整備士が制服姿でおもてなし。(ボランティアでの参加の為、不在となる場合がある) 

あなたも飛行機へ乗らずに旅気分を味わってみてはいかがだろうか。

《DINING PORT 御料鶴 》
住所:千葉県成田市川上245-219 

ランチタイムに賑わう隠れた定食屋/千葉

千葉県からもう1軒おすすめする店は、バリエーション豊富な定食メニューが味わえる食事処「川波」。 

店を構えて20年近く経つ「川波」は お昼のランチタイムは駅近くに勤めるサラリーマンなどで賑わう人気店。 店内に入ると目を引くのは壁に貼られたメニューの数々だ。そんな中から特にイチオシのメニューは「ポークソテー定食」。 

ポークソテー定食 800円

また、夜の営業時間は予約制で定食ではなくお酒と一緒に提供されるコース料理が楽しめるとのこと。千葉に立ち寄った時には「川波」でランチタイムを過ごしてみてはどうだろうか。

《川波》
住所:千葉県千葉市中央区弁天2-19-20 ロイアルビル 1F

ソムリエ作!和風創作スパイスカレー/群馬

群馬県からおすすめする店は、前橋市のレストラン&バー Full House(フルハウス)オーナーでソムリエが作る個性派カレー。 

今回ご紹介するのは「スパイスハーブチキンにヨーグルトソースかけ・スパイスキーマにサルサクリオラのせオムライス・地鶏×魚介だしのエスニックカレー副菜数種」 。

魚介だしにコクを出すため、鳥を濃い目に炊き、自家製和出し醤油で味付け。そこに複数のスパイスを入れカレーに。 ライスには、粘り気の少ないお米、あきたこまちを使い、宗田鰹で作った自家製香味油を入れて炊き上げている。 

魚介だしと程よいスパイスの香りが鼻から抜け、見た目の迫力も楽しめる。

Full Houseは2005年スタート。2020年コロナ過による緊急事態宣言、時短営業によりBARという営業形態に限界を感じ元々力を入れていたfoodメニューのテイクアウトを始めた。 

当初は常連客にも広まり喜ばれたが、時間と共に利用客が減り始めた。このまま待つだけでは前向きではないと考えたオーナーの上田恭之さんは、元々好きだったカレーをスパイスから研究し、試行錯誤。「ソムリエが作る創作スパイスカレー」が生まれた。 

オーナーの上田恭之さん

上田さんは、「提供した時の驚きと、彩を大切にし、色々な味を、口の中でまとまるように仕上げている。 スパイスカレーのお陰で、barという場所を少しでも身近に感じて頂けて、日常に寄り添い気軽に立ち寄れる場所に作り上げていけたらと思っています。」と話す。

そのために、日々スパイスを研究し、週替わりで違ったカレーを出しているという。

カレーを出した時の「驚き」「おいしいよ」「また来るよ」という言葉を励みに、さらに満足してもらえるよう、上田さんは努力を続ける。

《レストラン&バー Full House》
住所:群馬県前橋市荒牧町2-15-10 

野球観戦後は!激厚ボリュームハンバーガー/神奈川

神奈川県からおすすめするのは、横浜市を代表する観光スポット、「横浜中華街」のすぐ近くにある「FLASHBACK CAFE」。創業35年と歴史は古く、店内はアメリカンなバーといった雰囲気で、異国情緒を感じられる。 メニューは様々な種類のハンバーガーのほか、肉やちょっとしたおつまみ系なども豊富だ。 

お店のおすすめは店の名前を冠した「FLASHBACK BURGER(フラッシュバックバーガー」) 圧倒的なボリュームが特徴で、肉厚なパテが3枚も入っている。濃厚なワカモレが味に深みを出していて質、量ともに絶品だ。 

ほかにも肉料理やチーズ料理などあるが、個人的におすすめしたいのは「ガーリックライス」だ。味は当然おいしいのだが驚くのはその値段。なんと一皿500円とワンコインで食べることができるのだ。 

「ガーリックライス」とステーキ(なんと80g500円とこちらもワンコイン!)をセットに頼み、生ビールで乾杯するのが日々の楽しみの一つとなっている。 

厨房で腕をふるう「タケさん」は料理人歴25年、ホテルで働いていた経験もあり、和洋中なんでも得意。時々裏メニューでまさかの料理が食べられたりするので仲良くなったらその日のおすすめを尋ねてみてほしい。 

《FLASHBACK CAFE》
住所:神奈川県横浜市中区山下町195薩摩町ビル1F

鶏ガラベースで昔ながらのラーメン/茨城

茨城県からおすすめするのは、ラーメン店「めんや梟」。店主夫妻と両親の4人で経営している。 家族経営ならではのアットホームな雰囲気だ。

ラーメンのだしは鶏ガラベースで昔ながらの素朴な味。

店は2007年にオープン。寿司店を営んでいた父親の引退をきっかけに店を改装した。 

いつもの醤油ラーメンに焼肉丼と自家製餃子のセットを注文。 若者や力仕事の人も満足するくらいのボリュームだ。 

女性に人気の塩ラーメンは、白髪ネギに小梅がのっている。

休日には店の前に列ができるほどで、スープがなくなり次第終了となる。

《めんや梟》
茨城県水戸市笠原町483−54

浦和の街と熱いサポーターから愛されるローストチキン/埼玉

埼玉県からおすすめするのは「ローストチキンコオロギ浦和店」。

1本700円(税込み)

Jリーグ・浦和レッズのエースFW興梠慎三選手の兄・鉄次郎さんが経営を担い浦和の街とサポーターから愛されている。ローストチキンは1本700円(税込)。食べやすいように仕込んでいるとのことで、すぐに骨から身が剥がれる。

店はテイクアウト専門で普段からレッズサポーターに加え、選手が来店することもあるという。試合の日は赤色のキッチンカーで埼玉スタジアムに出店。ローストチキンとビールのセットで多くのサポーターが試合開始のホイッスルを待ちわびる。

試合後はスタジアムそばの広場でお出迎え。サポーターたちは応援後の疲労をよそにチキン片手にチームへの熱い思いや興奮を語り合っている。

そもそも浦和店はサポーターの声によって実現した店舗。本店は興梠選手の地元・宮崎県にあり都内進出したところ、店を訪れたサポーターから「浦和にも出店して欲しい」という声が多く上がり、その思いに応えようと出店に至ったという。

店内もまさに浦和一色

経営者の鉄次郎さんは「浦和店はテイクアウト専門なのでいずれはイートインも展開して憩いの場にできれば。より地域に根付いていきたい。」と話す。

今後も一層、浦和の街を盛り上げるつもりだ。

《ローストチキンコオロギ 浦和店》
埼玉県さいたま市浦和区東仲町8-3 プレミア浦和 1F

※2024年5月時点の情報です

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