佐賀市で5月31日にあった交流施設の除幕式。メインイベントの「除幕」の時にハプニングは起きた。市長ら居並ぶ関係者や報道陣からざわめきが起きる中、司会者の奮闘が始まった。
佐賀市では、今秋佐賀県内で開かれる国民スポーツ大会(旧国体)・全国障害者スポーツ大会に合わせてSAGAアリーナが建設されており、交流施設は、JR佐賀駅とアリーナの中間の立ち寄りスポットとして市が約5100万円をかけて整備していた。この日は、そのお披露目の日だった。
ようやく雨が上がった曇天での除幕式。坂井英隆市長が「(施設名は)後ほど披露します」とあいさつした後、幕をおろそうとして最初のハプニングが起きた。かけ声に合わせ赤いひもを引っ張ったが、ひもが外れた。何人かが手で幕をおろそうとしたが、雨にぬれて重くなった幕が何かにひっかかってうまくいかなかった。
何度も引っ張った時、会場にパキパキという音が響く。幕はおりたものの、幕に隠されていた施設名「SUNRISE BOX」のアルミ製の文字看板のうち、S2枚とEとBの文字が折れ曲がり、「UNRI OX」となっていた。
「除幕式のシーンは使えない」と青ざめるテレビ局のスタッフも。
その時、司会者が語り出した。
「大丈夫です、すぐ直します」
「非常に柔軟性のある素材でして、雨降って地固まると申します。素晴らしいオープニングだと存じます」
テープで応急修理が施されるまで約10分間、司会者は語り続けた。
「はい、しっかりと今、元に戻っております。若干、幕が高級過ぎたように存じます」「以前の建物からしますと、非常に新しく生まれ変わりまして、これからのサンライズストリートを華やかに彩る施設でございます」
補修が終わると、報道陣が外観の撮影を再開した。
交流施設は2階建てで、1階の飲食店では佐賀県産素材を使ったメキシコ料理や軽食、デザートに地酒もそろう。椅子とテーブルが並ぶ2階には電源もあり、休憩やコワーキングスペースとして誰でも無料で使える。
佐賀駅からアリーナまでの1キロ余りの「サンライズストリート」には、交流施設のほかイベント広場や交流スペースがあり、坂井市長は「佐賀を盛り上げたい」と意気込んでいる。(渕沢貴子)
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