福岡県久留米市の民家の車庫にツバメの巣が17もつくられ、話題となっています。
ツバメたちを温かく迎え入れるご夫婦を訪ねました。
初夏の訪れを告げるツバメ。
福岡県久留米市にある民家の車庫の天井には、所狭しとツバメの巣が作られていました。
その数、なんと17。
下にはフンを受け止める傘が吊るされています。
◆富松トシ子さん
「1回目の子育てが終わって、2回目の卵を温めているみたい」
富松さんの家には、50年ほど前から毎年春先になるとツバメが子育てにやってきます。
今年はすでに8組のつがいが訪れ、9日、5月に産まれたヒナたちが巣立っていきました。
巣の中を覗くと、すでに5つの卵があり、もう少しでこの卵もかえり、今年2回目の子育てが始まるといいます。
◆富松トシ子さん
「親鳥がエサを持ってくるんです。その時にチチチチって一斉に顔を出して、その時はここが賑やかなんですよ」
ツバメが来た日を日記に書き留めているという富松さん夫妻。
毎年欠かさず訪れる小さな来訪者を心待ちにしているといいます。
◆富松トシ子さん
「おかえりなさいっていう気持ちですね」
◆富松宏幸さん
「遠いところから来るけんですね、あの体で。感心する」
しかし、一体なぜ、同じ場所に17もの巣が作られたのでしょうか?
専門家に聞いてみるとー
◆NPO法人バードリサーチ 神山和夫研究員
「ツバメは群れて暮らす鳥なんです。他に仲間がいて巣作りをしていると、ここはいい場所だなと思って他のツバメも集まってきて、そこで巣作りをするんです。集団でツバメが暮らしている場所は、毎年ずっとそこで続いていくようになります」
フンの害などを理由に巣が撤去されてしまうケースもある中、富松さんの協力を得て子育てに励むツバメたち。
卵からかえったヒナは、3週間ほどで巣立ちを迎えます。
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