今、アニサキスによる食中毒が相次ぎ、警戒が高まっている。お笑いコンビ「NON STYLE」の井上さんも経験したことのない痛みに襲われたという。
夏に多い?アニサキスによる食中毒が相次いでいる
魚介類に寄生するアニサキス。食べると激しい腹痛や吐き気などの症状に襲われる。
この記事の画像(10枚)東京・築地の鮮魚店「斉籐水産」を訪れると、刺身に舌鼓を打つ外国人観光客がいる一方、店員が神経をとがらせていたのは“アニサキスの処理”だ。一匹一匹、目でしっかり確認しながら、刺身をさばいていた。
斉籐水産 斉籐又雄さん:
大体アニサキスは(魚の)おなかの中に潜っている。内臓。お客さまに販売するときも、できるだけ内臓を処理する。
アニサキスは基本的に1年中いるものの、これから夏に向かっての季節、特に注意が必要だという。斉籐又雄さんによると、「夏場に多い。海水温が自然と暖かくなるので寄生虫が魚の中に沸いてくる。旬の魚ではイワシ、アジ、サバ」とのこと。
6月に入り、全国各地でアニサキスによる食中毒が相次いでいる。
岩手・宮古市の市場に併設した食堂では、6月10日、刺身定食を食べた30代の男性がアニサキスによる食中毒を発症。営業停止処分となった。
5月下旬、アニサキスによる食中毒にかかったのは、お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介さん。
NON STYLE 井上裕介さん:
体の中にアニサキスが入って、おなかの中から外側に釘が出ていこうとしているような、そんな痛みでしたね。
井上さんは深刻なケースだったようで、アニサキスが胃袋の中にいる場合は内視鏡で取ることが可能だが、小腸までいっていたため絶食という治療方法しかできなかったという。3日間にわたる絶食で体重が2~3kgも落ちてしまったという。
その経験もあり、「軽くでもおなか痛いな、違和感あるなと思ったら、すぐ病院行くこと。僕はおすすめします」と井上さんは注意喚起をした。
都は動画で注意喚起 家庭での対策方法は?
東京都は、アニサキスなどへの予防を呼びかけるために動画も作成している。
その名も「食中毒サミット」。内容は、食中毒を引き起こす細菌やウイルスをドラマ仕立てで紹介する動画となっている。
そして、動画の中でアニサキスの役は自分の弱点を「私も寒いのは苦手です」と話しており、対策として「アニサキス対策のためには、魚の中心部やアニサキス自体を-20℃で24時間以上冷凍する必要があります」と動画では説明している。
では、冷凍以外にも、家庭でできるアニサキスによる食中毒を防ぐ方法はあるのか?
「吉祥寺みどり内科消化器クリニック」の佐々木洋院長によると、アニサキスは青魚だけでなくイカ・カツオみたいなものにも寄生しているという。
吉祥寺みどり内科消化器クリニック 佐々木洋院長:
生魚じゃなくて、焼いてしまえば死んでしまうので大丈夫です。生で召し上がるのであれば、(魚を)よく見る必要性はあると思うし、見つける工夫としてはブラックライトを当てると見つかることもある。
(「イット!」6月13日放送分より)
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