武見敬三厚生労働相は9日の閣議後記者会見で、子育てと家族の介護が重なるダブルケアについて、「ダブルケアラーのような複雑化、複合化した課題を抱えている方や家族であっても適切に支援ができるように、重層的な支援体制整備事業に取り組んでいく」と支援策を強化する意向を示した。
武見氏は会見で、「ダブルケアラーなどを含め、社会全体で家族介護者を支えていくことが必要だ」と指摘。「ダブルケアの両サイド、例えば子育て、高齢者ケアの分野で会議を持って、より効果的な複合的な支援体制をしっかりと組んでいく。自治体における包括的重層的な支援の構築に取り組みたい」と述べた。
毎日新聞の調査で、ダブルケアをする人は2017年時点で全国で29万3700人に上り、社会問題化している。国民民主党は、子育てと介護で支援窓口が異なる「縦割り行政の壁」の解消を政府に促す狙いで、政府による実態調査や的確な負担軽減策の実施を義務付けた支援推進法案を10日にも通常国会に提出する方針だ。【肥沼直寛】
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