札幌市の中学校で、個人情報が書かれた書類の画像が流出した問題。

 学校と市教委の説明で書類の管理体制のずさんさが明らかになり、保護者からは不満の声があがりました。

 「先生方は大した資料じゃないと思っていたのでは?」(男性保護者)

 「社会人としてありえない」(女性保護者)

 「(学校の説明が)人ごとのように聞こえる」(女性保護者)

 札幌市北区のあいの里東中学校で4月、教師が1年生267人の性格や家庭環境など、個人情報の書類を体育館に置き忘れました。

 その後、生徒が撮影したとみられる画像がSNS上に流出。

 投稿は後日削除されましたが、閲覧回数は2000万回以上にのぼりました。

 6月19日に開かれた2回目となる保護者説明会では校長が改めて謝罪。

 明らかにしたのは、学校内での個人情報の書類のずさんな管理体制でした。

 「執務室(職員室)から持ち出せるようになっていたのは事実だ」(校長)

 個人情報が書かれた書類は教師が職員室から自由に持ち出していました。外部に出さないというルールが周知されていなかったということです。

 さらに画像は学校内にとどまらず、ほかの学校にも流出していたことが明らかになりました。

 「他校の生徒も保護者に来ていただき削除した。そこからは(外部に)広がっていない」(校長)

 この説明に保護者からは不満や憤りの声があがりました。

 「(大人が)誰も責任をとらないと、子どものせいになる」(男性保護者)

 「書類を紛失した先生の処分は検討していますか?」(女性保護者)

 「(書類を失くした先生が)普通に教壇に立っているのは不安だ」(男性保護者)

 「(保護者説明会に)市教委が来なかったのは、なぜかと率直に感じる」(女性保護者)

 「なぜ漏れたのか、漏らした先生はどうなるのかなどの質問が出たが、(保護者が)納得できる状況ではなかったと思う」(男性保護者)

 一夜明け、6月20日に札幌市教委が改めて開いた会見での説明は…。

 「(資料の)中には改善すべき言葉が含まれていた。(新年度で)新しい教師が来る中、態勢も変わる中で、改めて情報セキュリティーの手順や守らなければならない点について、確認すべきところができていなかった。抜け漏れていた」(札幌市教育委員会 佐藤圭一 学校教育部長)

 市教委は、資料の適正な管理や、文書には人権に配慮した適切な表現を使うことなどの再発防止策を改めて通知。

 関係した職員の処分も検討するとしています。

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