臨時有料座席列車「Nライナー」に使用された同型車両=福岡市中央区で2024年4月12日午後0時36分、下原知広撮影

 西日本鉄道は、4、5月に天神大牟田線で運行した臨時有料座席列車「Nライナー」の乗車率(全便合計)が20%未満で、目標の70%を大幅に下回ったことを明らかにした。観戦客の利用を見込んだプロ野球の試合が長引いたことが影響したという。

 Nライナーは通常運賃に300円を追加すると座席を確保できる列車。福岡ソフトバンクホークス戦に合わせて4、5月の4日間、午後9、10時台に西鉄福岡(天神)駅を出発する3便をそれぞれ臨時運行した。しかしホークス戦が4時間近くに及び乗車が間に合わなくなる運行日もあり利用が伸びなかった。

 西鉄電車の公式LINEなどによるアンケートでは、乗車した人から「300円で座席を確保できるのは安い」との評価があった。一方、乗車していない人の回答には、運行時間見直しや福岡(天神)駅以外に乗車可能な駅の増加を求める意見があったという。

 林田社長は6月17日の定例記者会見で「イベントに合わせた運行はなかなか難しい」と感想を述べた。今後は「下り電車を上り電車にしたり、朝夕に運行したりするなど、いただいたご意見を参考にして検討を進めたい」と語った。【下原知広】

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