よさこい祭りまで2カ月を切った。2024年も多くのチームが参加する中、子供から大人、障害者も健常者も一緒に楽しむ事を目指して結成された、高知・四万十市の新チームのアットホームでほほえましい初練習を取材した。
よさこい祭り 地元チームで練習開始
スマホの画面を見ながら自主練習に励む中年の男性は、30年ぶりというよさこいに「難しいです。昨日初めてこの動画を見て、覚えてくれと言われて」と悪戦苦闘していた。
この記事の画像(15枚)一方、小学2年生の男の子は、リズムに合わせて必死に振り付けを覚えていた。
男の子は、「ちょっと難しいでーす。(Q.どんなところが難しい?)うーん、全部が難しい」と、こちらも苦戦している様子。
この踊り子たちが参加するチームは「四万十市踊り子隊」。地元の住民有志が今回初めて結成した。
四万十市踊り子隊実行委員会の藤村龍介さんは、「踊り子が一週間前ゼロやったんですけど、ここ数日でバタバタっといって15人くらい決まってて」と話した。
チーム結成の発起人の藤村さんは、地元・四万十市で活動するバンド「南十字星」のメンバーで、毎年9月に地元で開催される「よさこい四万十」に地元チームがいないことを寂しく思い、仲間と共にチームを立ち上げた。
藤村さんはチームの特徴について、演奏が生演奏ということ。また、健常者も障害者も一緒になって参加ができることと紹介する。
6月17日は初練習が行われ、踊り子とスタッフ総勢35人が参加。子供から大人まで、障害のある人も参加し、互いに教え合いながら踊りの振りを練習した。
「笑顔で楽しく踊る」をモットーに
障害者も健常者も一緒に踊れるチームを作ろうと思ったきっかけは、藤村さんの所属するバンド「南十字星」が8年前から携わってきた障害者が参加するカラオケ大会だ。
藤村さんは、「ショーの最後にソーラン節を僕らが演奏して、みんなで踊るっていうコーナーがありまして、自由に踊るんだけど、すごく楽しそうに障害の方が踊っているのを見て、歌だけじゃなく踊りも多分好きで“よさこい出る”って言うたら出たいやろうな」と思ったという。
誰もが参加しやすいように、金銭的な負担が少ない事もチームの特徴だ。踊り子の参加費は小学生3000円、成人7000円、障害のある人は無料となっている。
さらに、地元の企業や社会福祉法人の協力で、マイクロバスや地方車用のトラックなども無償で借りる事ができたため、チームの予算を40万円ほどに抑えることができるという。
誰が集まるか分からず、参加する前は不安を感じていたという踊り子の女性は「年齢も違うしタイプも違ういろんな人が集まって、それが結構形になっている感じがして、すごい楽しかったです」と笑顔で話した。
四万十市踊り子隊実行委員会の毛利修三会長は、「踊りが下手だとかうまいとか度外視して、みんなが和気あいあいと仲良く楽しめればいいかなと思っております。ぜひ参加いただけますようお願いします」と新たな参加者を募った。
四万十市踊り子隊は今後、毎週木曜と日曜に練習兼説明会を行って仲間を募る。「笑顔で楽しく踊る」をモットーに、2024年のよさこい祭りに新しい風を吹かせる。
(高知さんさんテレビ)
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