千葉県銚子市の銚子電鉄は28日、株主総会を開催した。会場は臨時列車の車内で、犬吠駅から仲ノ町駅までを往復する間、竹本勝紀社長が2023年度決算で3期連続の黒字を達成したことを報告した。

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 純利益は205万7656円で、前年度より約991万円減。3月に南海電鉄から導入した2両編成の新型車両の重量が重く、約1080万円の線路保存費が響いたという。本業の鉄道営業は約1億630万円の赤字だったが、「ぬれ煎餅(せんべい)」や「まずい棒」の製造販売などの副業は9097万円の黒字だった。

 竹本社長によると、100円の収益を上げるために約200円のコストがかかっているといい、「営業係数が約1万9千円のJR久留里線に比べれば、鉄道事業を続ける余地がある」と説明した。

 新たな取締役として、銚子市地域おこし協力隊員で電車の運転も担当している西上逸揮さん(37)が選任された。

 株主からは運行の安全確保を求めたり、配当は望まないが、何らかの優待策を求めたりする意見が出た。竹本社長は「安全のために沿線の樹木を刈る。線路の路盤を強化したい。株主にサービスとして鯖威張(さばいば)るカレーなどの製品を送る」と話した。

 この夏は5年ぶりに「お化け屋敷電車」を8月11日から5日間、運行する予定。銚電名物の「ぬれ煎餅」にちなんで「怪奇!地獄の濡女(ぬれおんな)」と銘打っている。(根岸敦生)

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