4月に実施された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の国語の問題用紙=東京都内の小学校(代表撮影)

 文部科学省は8日の有識者会議で、小学6年と中学3年の全員を対象とした「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、2027年度から紙の問題冊子を廃止し、パソコン端末を活用してオンラインで出題・解答する新方式(CBT)に全面移行する方針案を示した。秋ごろに正式決定する。

 文科省は25年度に中学理科でCBTを先行実施することを既に決定。方針案では、26年度は中学英語でも導入し、27年度以降は全教科に広げる。CBTで実施する際は、全小中学生に配布されているパソコン端末を活用し、全国一斉ではなく、複数日に分散して行う。

 文科省は利点として(1)動画や音声を使った新たな出題形態が可能となる(2)児童生徒ごとに異なる問題セットを割り当てることで、データ収集の幅が広がる(3)問題冊子の印刷や配送の経費を削減できる―などを挙げる。年度ごとの児童生徒の学力変化が比較可能になり、授業改善にもつながるとしている。

 学力テストは全国の小中学生約200万人が対象。(共同)

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