柏崎刈羽原発の再稼働に向け政府は国が前面に立って県民の理解を求めるとしていましたが、15日、新潟県長岡市で原子力規制庁や内閣府などによる県民説明会が開かれました。参加者から複合災害時の避難方法や事故後の対応を不安視する声が相次ぎました。
【新潟県防災局 原直人局長】
「国から県に対して柏崎刈羽原発の国の取組について県民の皆さまへ直接説明する機会を設けたいとの依頼があり、今回の説明会を開催することにした」
東京電力が再稼働に向けた技術的な準備は整ったとする中、残す地元同意を得るため国が動き出しました。県内で始まったのは原子力規制庁・内閣府・資源エネルギー庁による県民説明会。
【内閣府担当者】
「自然災害と原子力災害の複合災害を想定して道路寸断時の避難経路や家屋倒壊時の防護措置を含めた緊急時対応のとりまとめに向けて、関係自治体の皆さまと一体となり取り組んでいるところ」
複合災害時の屋内退避を巡る検討の進捗説明や東電の適格性について引き続き監視していくことなどが説明がされましたが、参加者からは不安の声が相次ぎます。
【参加者】
「(複合災害時には)実働部隊ですら被災地に届かないこういう状況が想定されるわけですが、このことで放射性プルームが飛んでくる。可能な限り被ばくを低減するといっても避けられない」
【参加者】
「なんで東電のために家や財産、家具をみんな置いて避難しなきゃならないのかということですよ」
避難を巡る厳しい意見や再稼働に反対する声などが多く聞かれました。
【参加者】
「本当に真摯に私たちの声を聞いてくれようとしてくれている感じが受けられなかった。残念」
【参加者】
「まだ説明も足りないし、私たちの質問応えくれていないということろをしっかり踏まえてもらいたい」
平行線をたどった国と参加者の意見。果たして国の説明で再稼働への県民の不安は解消されるのか…
国による県民説明会は8月10日まで県内6か所で開かれます。
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